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平成21年12月
ラトビア投資開発公社 1. ラトビア経済の現状と今後の見通し
EU加盟後2004年より2007年に掛け実質10パーセント前後の高い経済成長率を維持し
ていたラトビア経済は、2008年には4.6パーセント縮小しました。2007年に高騰した
インフレ、賃金・労働コストの急上昇に伴う国際競争力の低下、不動産バブルの崩壊、需要の収縮
等の国内的要因、世界金融危機に伴う海外金融機関、投資家の資金引き上げ、これに伴う資金
の枯渇、輸出市場の消失等国際的要因が相互に関連し、ラトビアは現在未曾有の不況の只中に
あります。2009年の経済成長率はマイナス18パーセント、2010年はマイナス4パーセン
ト、2011年に至りプラス2パーセントの見通しです。この間、2009年始めにEU、
IMF、世銀等より合計75億ユーロの融資が成立し、ドムブロフスキス連立内閣は、2009
年改定予算、2010年予算と緊縮予算を策定し、IMF、EUとの緊密な連携の下に総需要
の抑制、対外均衡の回復、行財政改革、経済の効率化に全力を上げて来ています。緊縮予算は
年金、社会給付の削減、政府・公的部門職員の給与引き下げ、各種税・料金の新設、税率の引き
上げによる以外なく、経済、社会各部門との協議を経て、調整が進められています。海外一部
報道機関の喧伝するラッツ切り下げに因み、上記調整は国内的平価切下げ・平価調整とも称されて
いますが、行財政改革の先行きが注目されます。
景気が過熱した2006年、2007年には大幅な赤字を記録した貿易収支は、2009年
上半期には黒字に転換し、また、貿易外収支も黒字を記録しました。輸入の減少が輸出の減少を
大幅に上回り、対外収支面では均衡が回復し始めました。2009年前半には資本収支は大幅な
赤字になりましたが、上記政府の借り入れ等により均衡が維持されています。詳細は財務省ホーム
ページ(http://www.fm.gov.lv/?eng/recen_macroeconomic_developments_and_forecasts)及びラトビア
銀行ホームページ(http://www.bank.lv/eng/main/all/sapinfo/presrunas/receco/)にてご覧下さい。
2. ゴドマニス首相の訪日
ゴドマニス首相(IVARS GODMANIS、当時、「当時」は以下省略)は、1月21日より25日
の期間訪日し、麻生総理、二階経済産業大臣、中曽根外務大臣、中川財務大臣、経団連、民間
外交推進協会、JTB、欧州ビジネス協会首脳等と会談しました。同首相は、また、外人記者
クラブにてラトビア経済の現状と見通しにつき講演し、天皇陛下に謁見、さらに関西地方を視察、
京都を見学するとともに、日本ラトビア関西友好協会主催の歓迎会に臨まれました。
3. 長内大使の着任
3月12日に初代、駐ラトビア特命全権大使(それ以前は兼轄)長内敬(おさないたかし)氏が
着任されました。また、これに伴い館員が増員され、大使館の体制が強化されました。大使は、
日本国際問題研究所主幹、在ハバロフスク総領事、在ロシア大使館公使、欧州復興開発銀行
日本理事代理等を歴任されています。また、大使館は最近ホームページ
(www.lv.emb-japan.go.jp)を開設しました。
4. ラトビア投資開発公社日本語ホームページの完成
今年度当初に当公社の日本語ホームページ(www.liaa.gov.lv, JP)が完成しました。当公社の日本
語ホームページは、ラトビア経済、事業機会、投資環境に関する基本的、重要情報を日本語で
提供することを目的としています。時事的ニュース、過去の行事、さらには各産業の概要等は網羅
しておりませんが、日本語ページは英語ページにリンクしていますので、これらの情報を英語ページ
で御覧頂くことが出来ます。月によりバラツキがありますが、日本より毎月100件以上のアクセス
があります。下記、ラトビアに来訪する記者諸兄に閲覧頂く等、ラトビア政府、公共機関の維持す
る唯一の日本語ホームページとして、ラトビアの発展、両国経済関係の強化に寄与しています。
5. 本邦記者によるラトビア取材
ラトビアの経済危機は本邦メディアの注目も集め、共同通信社、日本経済新聞、朝日新聞、産経
新聞、テレビ東京の記者が来訪、取材しました。この結果、ラトビアの経済危機は、日本において
も広く知られることになりました。本邦メディアの報道振りとしては、ラトビアの経済危機を金融恐慌
に伴う世界不況、特にこの東欧経済に対する影響、欧州共同体の対応振り、その先行きと言った
観点から報道したことが注目されます。
6. JTB/JALバルト・ツアー及び日本政府公式代表団の来訪
8月4日、JALのジャンボ・ジェット機2機、すなわち、第一便282名、8月11日に第二便
242名、合計524名がリーガ空港に飛来し、ルックJTB「バルト三国への旅」が実施
されました。ツアー参加者は、バスに分乗し、1週間にわたりバルト三国、ラトビア、エストニア、
リトアニア観光を楽しみました。両機ともチャーター便であり、成田空港からリーガに直行しました。
日本からラトビアに直行便が飛んだのはこれが初めて、これほど大型の観光団が日本から来訪した
のも始めて、その上、リーガ空港にとっても、商業便のジャンボ・ジェット機が飛来したのは今回が
初めてのことでした。同空港は、本年滑走路を3、200メートルに延長したので、これが可能に
なったものです。
ツアーに合わせ、本保観光庁長官を団長とする公式代表団が来訪し、カンパース経済相、ウシャ
コフ・リーガ市長、外務省Stiprais二国間局長、ラトビア旅行業協会代表と会談し、Grindeks社、
Rigas Piena Kombinats社を視察しました。リーガ空港においては民族衣装を着た青少年が合唱、
民族舞踊で歓迎、特産品数点のお土産が贈呈され、さらにはリーガ市による歓送会等が行われ、
ラトビアが国を挙げてツアー一行を歓迎しましたが、これはツアー参加者一同に大きな感銘を与えま
した。公式訪問団との会談においては両国間観光交流、経済交流の促進の方途につき意見交換
が行われ、また、記者会見、午餐会、晩餐会等の席上ではこれらの発展に向け強い希望が表明
されました。
7. ラトビア工場立地候補地の紹介
この度、当公社ホームページにラトビアの工場立地候補地を紹介するページ
(http://www.liaa.gov.lv/jp//bl/)を追加しました。欧州北東部、ロシア西方、バルト海沿岸に220
万人の人口を擁するラトビアは、各種ロジスティック・サービスの立地として最適です。バルト海沿岸
にはリエパーヤ港、ヴェンツピルス港、リーガ港が位置しており、前二港は年間を通し結氷しま
せん。諸港湾、諸都市は鉄道、道路網に接続し、ロシア、CIS諸国、中央アジア、中国等へ
貨物を迅速に輸送することを可能としています。ラトビアには世界に誇る高学歴の労働力があり
ます。その文化的特性から外国語が国中で日常的に話されています。ラトビア人の85パーセント
はロシア語を話し、40代以下の人口の70パーセントが英語を話します。初期投資資本の有効
利用を可能とするためにEU諸国中最低の税率を維持するとともに、経済特区内の税減免、政府
助成等の企業支援措置を取っています。上記3港には経済特区があり、他に東部国境地域にレー
ゼクネ経済特区がありますが、これら特区以外にもイェルガヴァ、イェーカブピルス、ヴァルミ
エラ、ダウガウピルスは内陸輸送に適した鉄道サービスを提供する等、それぞれ別の需要に
応ずる強みを持っています。
8.ノルウェーBAU-HOW社の進出
ノルウェーBAU-HOW社(www.bau-how.com)は、本年ラトビアに進出しました。同社は、3年間
に渡り詳細な調査を行って来ましたが、本年中にヴェンツピルスにおいて生産を開始することになり
ました。同社の開発した画期的な新建築工法により、高度な設備を擁する上屋を短期間の内に、
低廉な価格で建設することが可能になりました。同社の工法には建造物自体に広い選択の余地、
柔軟性があることも大きな特徴です。これは、同社の工法が建造物自体の規格化ではなく、建築
のプロセスを規格化したことにより可能となったものです。第一段階において5.5百万EURを
投資し、150名を雇用する計画ですが、今後順次拡張し、第5段階が終了する暁には65.5
百万EURを投資し、1,000名を雇用する予定です。
9.JOIバルト・投資セミナーの開催
9月9日、東京において(財)海外投融資情報財団(JOI)、バルト3国大使館、当公社等3国
の投資促進機関が主催し、バルト三国投資セミナーが実施されました。3国の投資促進機関代表
より、3国の経済、ビジネス機会、投資環境につき講演、映像資料の紹介が行われ、また、
これら代表は、滞日中多数の企業を訪問し、関係者と協議、今後の協力関係につき協議を行い
ました。
10.対日輸出促進努力
ラトビアの対日輸出の太宗は木材及び同製品ですが、近年新分野の開拓が進んでいます。バーチ
(白樺)合板の世界的企業Latvijas Finieris社(www.finieris.lv)、大鵬薬品と協力関係にある
Grindeks社(www.grindeks.lv)、真空鍍金に特殊技術を有するSidrabe社(www.sidrabe.com及び
www.matsubo.jp)が代表的企業ですが、近年ではピートモス(www.peat.lv)の輸出が増加し、
また、ハイテク企業も日本に進出しています。画期的な音質制御技術”Coneq”を開発したReal
Sound Lab社 (www.realsoundlab.jp)の製品はHitachi US社及びKenwood 社の音響製品に利用され
(http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?rellD=236255&lindID=4)、また、Zabbix社(www.zbicom.com)
のIT技術はNTTコムテクノに、Tils Visiem社のIP電話暗号化技術も日本で利用されています
(www.coo-tv.co.jp)。
ラトビアの諸港は、シベリア鉄道を西に延長した位置関係にあり、ロシア、CIS諸国、西欧間の
輸送経路として最短、最適です。近世来、同一軌道の鉄道網をロシア、CIS諸国と共有しており、
東西、南北に良く発達した道路網、ラトビアの港湾が不凍港であることも相俟って物流サービスを
容易にしています。日本の日新社がラトビア・アトラス社と提携し、サービスを開始した他、大手
数社が調査活動を行って来ています。リーガに物流センターを置き、自社の製品をバルト諸国内に
配送する業者があり、また、ロシア・CIS諸国、ひいては、西欧諸国に小口配送する計画もあり
ます。米国政府によるリーガ港の利用も注目されます。本年初めより10月末までに同港よりアフ
ガニスタン駐留米軍向けに37列車(1列車は約100貨車)が運行され、生活必需品、基地
用品が輸送されました。11月末現在10列車が輸送途上にあります。 ファッション、ライフスタイル産業面でも動きがあります。
(http://www.baltic-course.com/eng/markets_and_companies/?doc=19522)
Natalia Jansone Studio (www.nataliajansone.lv)、Ameri社(www.ameri.lv)、Angel社
(www.angel.lv)、Katz社(www.katz.lv)、Madara社(www.madara-cosmetics.com)、
Muniocandela社(www.muniocandela.com)、Stenders社(www.stenders.jp)等が活動を開始して
います。
食品関係でも市場開拓が進んでいます。ラトビアの研究機関が日本の大手電気メーカーのために
試験作業を請け負った事例もありました。当公社代表Dmitrijs Belousovsが日本に駐在し、ラトビア
企業の活動を支援して来ています。連絡先は資料末尾をご覧下さい。
11.ラトビア投資開発公社は中東欧第1位
世界銀行グループの投資環境アドヴァイザリー部(Investment Climate Advisory Services)は調査
報告「世界投資促進機関評価(Global Investment Promotion Benchmarking)」において、当公社を
中東欧第一位、世界第七位の投資促進機関と評価しました。オーストリアが第1位、スウェーデン
が第2位、ドイツが第3位、カナダが第4位、オーストラリアが第13位です。この調査は、世界
181カ国、32地域の投資促進機関を対象にして実施されました。日本に関する記述は見当た
らず、極めて低位であったか、または、調査対象に入らなかったものと思われます。詳細は次の
サイトでご覧下さい。(here)
12.PHARMA RAPPORT中島社長の来訪
神戸市とリーガ市は姉妹都市関係にあり、本2009年35周年を迎えましたが、都市・市民間
の交流だけではなく、産業面においても協力関係を模索する動きがあります。神戸市は、神戸医療
産業都市構想を推進中ですが、三菱ファーマ社において医薬品の国際的仲介業務に精通した
中島氏は、顧問として同構想を側面より推進しています。同氏は、この一環として、11月中旬
リーガに来訪、Grindedeks社(www.grindeks.lv)、Silvanols社(www.silvanols.lv)を訪問、
セミナー、個別協議を行い、日本の医療事情、規制の現状、有望輸出品・ライセンス締結の可能
性等につき詳細に紹介、助言しました。
13.日本外務省バルト・ビジネスセミナーの開催
12月1日、東京において、日本外務省主催「第2回・バルト・セミナー バルト三国の経済概況
~金融危機への対応と産業経済の方向性」が開催されました。バルト三国代表より各国経済概況
が報告され、日本の専門家を交え、「世界経済をいかに乗り切るか」及び「3国の産業経済の
方向性」につき意見が交換されました。セミナーは、ロシア国内の輸送事情等現地の実情につき
理解を深める好機になりました。また、バルト三国代表はセミナーの他、日本関係企業を訪問し、
今後の協力関係につき商談しました。
14.投資案件照会の著増
最近欧米企業からの投資案件の紹介が著増しています。不況下、一部企業は、自社のインフラ
強化、競争力強化のためにコスト低減を目指し、より低廉、事業環境の良い立地を求めているもの
と思われます。8月以降約50件、10月には20件の照会がありました。昨年度は約200件
の照会がありましたが、上記数値は昨年を上回るペースです。業種、事業所別では、SSC
(シェアードサービスセンター、すなわち、企業内の財務・会計、物資調達、販売・契約締結
作業、人事(給与・時間管理・職員の経費)、顧客サービス・コールセンターを集中的に行う
センター、最近は同一企業内だけではなく、他社からこの種インフラ的作業を請け負う企業、
SSCを専門とする企業もある)及び各種製造業が中心となっています。
上記ニュースの詳細、ラトビア経済、ビジネス機会、投資環境に関するご質問は、下記
ドミトリイス・ベロウーソフスおよび長塚徹にお問い合わせ下さい。
ラトビア共和国大使館 商務参事官
ドミトリイス・ベロウーソフス(Dmitrijs Belousovs)
東京都渋谷区神山町37番11号プリマヴェーラA号室
電話:03-3467-6888
ファックス:03-3467-6897
Eメール:dmitrijs.belousovs@liaa.gov.la
ラトビア投資開発公社 日本コーディネーター 長塚 徹
Mr. Toru Nagatsuka
Investment and Development Agency of Latvia (LIAA)
Perses Street 2, Riga LV-1442、Latvia
電話: 371-6703-9473
ファックス: 371-6703-9401
E-mail: toru.nagatsuka@liaa.gov.lv
URL: www.liaa.gov.lv
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