2017年ラトヴィアの動向

2018年1月8日

ラトヴィア投資開発公社

―以下特に断らない限り、2017年の月日ですー

―また、ラトヴィアの政治、経済状況の詳細および要人往来については下記の

在ラトヴィア日本大使館のホームページ「月報」をご覧ください。

http://www.lv.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

速報

安倍首相は12日からエストニア、ラトヴィア、リトアニアのバルト三国と、ブルガリア、セルビア、ルーマニアの欧州6カ国を訪問します。ラトヴィアのクチンスキス首相が昨年12月6日に安倍首相と会談した経緯があります。

1. 政治情勢

クチンスキス三党連立政権はその後も着実に政権を運営しており、2018年10月に行われる総選挙まで安定的に政権を維持する情勢です。けれども、これは「緑と農民連合」を中心とする現政権の実績と言うよりも、かっては与党内で最大の勢力を持ち、長年ラトヴィア政治の中枢にあった「統一」の内紛が続き、世論調査による支持率も低迷し(12月3.5パーセント、ただし、これは有効投票者数から再計算すると5.9パーセントになり議席を獲得できる数値である)指導性を回復できないことによるものです。前回選挙で議席を獲得した「ラトヴィア地域連合」、「こころからラトヴィアのために」および最近結成された「新保守党」、「MOVEMENT FOR」などの弱小政党がいずれも低迷し、得票率5パーセントの障害を乗り越えることができのか、議席を獲得するかはっきりしていません。このため、あと10か月の期間を残すのみとなりましたが、総選挙に向け各党間の駆け引き、合従連衡が続くものと思われます。

2. 経済情勢と今後の見通し

第三四半期ラトヴィアのGDPは対前年比5.8パーセント(実質)増加、対第二四半期比1.5パーセント増加しました。建設、製造業および運輸部門がこの増加に大きく寄与しています。このため、2017年のGDP増加率は5%程度になるものと予想されています。財務省が10月に発表した経済指標は次のとおりです。

 2017年(見通し) 2018年(予測)
経済成長率(実質)3.7%3.4%
消費者物価上昇率2.8%2.8%
平均所得月額(税込み)915ユーロ970ユーロ
同上昇率3.6%3.3%
求職者率8.9%8.2%
輸出(百万ユーロ)15、85616、938
輸入(百万ユーロ)15、90617,455

 輸出は、第三四半期累計前年比9.5パーセント増加しましたが、同期間輸入が16.5パーセント増加したため、貿易収支は赤字になりました。ただし、貿易外収支が黒字のため、経常収支はほぼ均衡しています。

3. ラトヴィア建国100周年祭事業

ラトヴィアは1918年11月18日に独立しましたので、本2018年11月18日が独立100周年になります。1940年にソ連に占領、併合されましたが、1991年に独立を回復し、2004年NATO、欧州連合に加盟し、爾来、西欧の一国として繁栄しています。このような苦難の道を歩んだラトヴィア国民は、昨2017年より2022年までの5年間にわたり建国100周年祝賀事業を実施します。文化省に担当部署をまた国内的に分野別の委員会、作業部会、評議会を設置し、国会議員、各省職員、地方時自体、各種民間団体等、ラトヴィア全体を網羅する形で、企画、調整、実施に当たっています。

100周年の機会にラトヴィア中の児童、生徒が博物館、史跡、歴史的建造物見学、就学旅行等により自国の自然、歴史、文化、産業等を学ぶ、音楽の作曲、劇・オペラ・バレーの創作、映画の撮影、各種の展示、メディアの各種作品、産業博覧会、物産展等等盛りだくさんの事業が行われます。アメリカ合衆国等のラトヴィア系人も各種事業を計画しており、またラトヴィア外務省は世界各地において100周年に因んだ事業を行います。

さらには、占領博物館の再建、ラトヴィア芸術博物館の建設に向けてその礎石を設置することなども計画されています。

4. FACTSET社

米国のIT金融情報会社FACTSET社は、リーガに中規模の作業センターを置いています。リーガでは世界23カ国を出身地とする約90名の人員を雇用し、ITを駆しすることにより、欧州を中心とする各国の金融情報を集め、スプレッドシート上にデータベースを構築し、これを顧客に販売しているもです。FACTSET社は世界中に約8500名の人員を擁し、9万社の顧客に対応しています。自社の標準スプレッドシートだけでなく、顧客のニーズに対応し、所要情報を集め、各社毎のスプレッドシートを作成、提供するのも重要な事業です。同社の情報は基本的には英語ですが、リーガ事務所には邦人社員も3名おり、日本語でスプレッドシートを作成し、提供しています。欧州主要都市に販売事務所を置いていますが、情報収集、作成作業は欧州ではフランス、パリ近郊のセンターとリーガでしか行っていません。世界的には本部米国の他には、インド(3000名)、フィリピン(2300名)の作業センターが重要です。同社の詳細は下記リンクにてご覧ください。

https://www.factset.com/about/locations

  • RAIL BALTICA

エストニア、ラトヴィア、リトアニアのバルト三国は、欧州共同体 CEF-Connecting Europe Facilityの一環としてバルト三国とポーランド、ドイツ等西欧諸国を結ぶRAIL BALTICA事業を推進しています。2014年10月にはこの事業を推進し、鉄道の設計、建設を担当する三国共同のRB RAIL社をリーガに設立、2015年2月に欧州委員会に対し補助金の申請を行いました。2020年に建設を開始し、2026年までに完成させる計画です。ポーランド国境まで870キロメートルを建設する総工費58億ユーロの大事業です。建設費の最大85パーセントはEU-CEF資金にて賄われます。

ベルリン、リーガ間には第二次大戦前、既にNORD EXPRESSと称する急行列車が定期運航しており、大きな需要がありました。戦後バルト諸国の欧州共同体加盟にともない、本事業が構想され関係各国により推進されて来ているものです。すなわち、本事業は欧州統合を推進するためのシンボル的事業であり、1989年8月23日にバルト三国の市民50万人が手を繋ぎ、タリン、リーガ、ヴィルニウスを横断し、独立の意思を表明した「バルトの道」に因み、第二のバルトの道とも言われています。

バルト諸国の鉄道にとってはロシア、CIS諸国の貨物が最も重要であり、これら諸国は現在なおロシア基準の1520ミリの軌道を利用していますが、RAIL BALTICAはもちろん世界標準の1435ミリの軌道です。高速鉄道であり、巡行速度240キロメートル、ワルシャワ出発後Bylalystok、リトアニアのKauna、Panevezys、ラトヴィアのリーガ、エストニアのPernu、タリンに停車します。ポーランド国境からリーガまで2時間、タリンまで4時間で行けるようになります。貨物鉄道併用であり、貨物列車の巡行速度は時速120キロメートル。乗客用急行列車を通過させるために多数の駅を建設します。RB  RAIL社の組織は順次拡張されて来ており、2017年末現在40名強の人員を抱えていますが、事業の企画、各種詳細設計など具体的作業の多くは外部のコンサルタント会社に発注しています。事業の詳細は下記リンクご参照ください。

http://www.railbaltica.org/

6. 各国企業の進出

(1)IKEAラトヴィア店

IKEA社は2017年7月にリーガ郊外Stopini にIKEAラトヴィア店の建設を開始しました。2018年8月に完成する予定です。投資額6千万ユーロ。400名を雇用する予定です。

http://www.liaa.gov.lv/en/news/latvia-soon-to-be-home-to-the-biggest-ikea-store-in-the-baltics

(2)Webhelp社

仏・スウェーデン系世界的IT企業Webhelp社はラトヴィアのセンターにおいて200名以上のロシア系ラトヴィア人を雇用し、主としてロシア向けの事業を展開します。法的保護が確立しているEU内においてロシア向け事業を展開することが本件投資事業の特色です。

http://www.liaa.gov.lv/en/news/global-business-process-outsourcing-provider-webhelp-will-open-a-center-in-latvia

http://www.liaa.gov.lv/en/news/leading-business-process-outsourcer-webhelp-officially-unveils-new-site-riga

7.  2017年「輸出・イノヴェーション賞」

ラトヴィア投資開発公社が経済省と共同し毎年授与する「輸出・イノヴェーション賞」は2017年に30周年を迎えました。12月7日、大統領官邸にて大統領隣席の下にこの授与式が行われました。受賞した会社は次のとおりです。これらの会社の事業は各社のホームページにてご覧ください。

2017年輸出大賞

LPKS Latraps            農産物の集荷、販売等:大規模農業生産者948社の共同機構
http://www.latraps.lv/ 

輸出競争力賞(大・中規模企業)

一等賞:    RSEZ NEWFUELS 社                         産業用木材ペレット
https://newfuels.eu/?page_id=675

二等賞:    LSEZ LAUMA FABRICS 社     レース、編み物製品
http://www.laumafabrics.com/en

三等賞:    DAIĻRADE KOKS社:                        家具
http://www.dailrade.lv/en/about-us

 

輸出競争力賞(小企業)

一等賞:    ZABBIX社                                            IT機器を監視するソフトウェア
https://www.zabbix.com/jp/product

二等賞:    JAUDA KOKS社                                  防腐処理した柱材
http://www.jauda-koks.lv/

三等賞:    PHARMIDEA社                                   薬品
http://www.pharmidea.lv/

 

輸入代替品賞

一等賞:    BRAIN GAMES PUBLISHING社          卓上ゲーム、玩具
https://www.brain-games.lv/

二等賞:    CROSSCHEM社                                 尿素、ポンプ
http://www.crosschem.lv/en/

三等賞:    VALMIERMUIŽAS ALUS 社     ビール
http://www.valmiermuiza.lv/en/

 

イノヴェーション賞

一等賞:SCHAEFFLER BALTIC社                        ベアリング製造機

https://www.schaeffler.com

二等賞:JSC LATVIJAS VALSTS MEŽI社 木材

https://www.lvm.lv/en/

三等賞: OVERLY社                                             ITソフト

http://overly.lv/

 

工業デザイン賞

一等賞: SNORES社                                            子供用椅子等

https://www.etsy.com/shop/ettetete

二等賞: MARGRET社                                         肉の調整品

http://www.jekabpilsgalasnams.lv/

三等賞:GLEAR社                                                ポテトチップ

https://www.facebook.com/jersikascipsi/

 

上記の諸情報、関連情報に関するご質問は下記担当者にお願い致します。アリナ嬢は日本語が堪能です。

(1)郵便番号150-0047

東京都渋谷区神山町37番11号プリマヴェーラ神山A号室

駐日ラトビア共和国大使館

ラトヴィア投資開発公社日本代表

アリナ・アシェチェプコワ(Alina Ascepkova)

電話:                          03-3467-6888

ファックス:            03-3467-6897

Eメール:  jp@liaa.gov.lv

Alina.ascepkova@liaa.gov.lv

携帯電話: 9080―0012―13

 

(2)ラトヴィア投資開発公社(Investment and Development Agency of Latvia)

Perses Street 2, Riga LV-1442, Latvia

日本コーディネーター長塚 徹(Toru Nagatsuka)

ファックス:371-6703-9401

Eメール: toru.nagatsuka@liaa.gov.lv

ホームページ:  www.liaa.gov.lv