2018年ラトヴィアの動向

2018年ラトヴィアの動向

2019年1月
ラトヴィア投資開発公社
日本コーディネーター長塚徹

ラトヴィアの政治、経済情勢の詳細および要人往来については下記の在ラトヴィア日本大使館のホームページ「月報」をご覧ください。なお、資料中の月日は特に断らない限り2018年中の月日です。https://www.lv.emb-japan.go.jp/itpr_ja/report_index.html

1. 政治情勢
10月6日の定例総選挙の結果、今次選挙においても新興勢力が台頭し、議会の勢力分野が大幅に変化した。与党の中核にあった「緑と農民連合」は21議席より11議席に激減し、新政党のKPVLV、「新保守党」はいずれも16議席を獲得、AP、「ナショナルアライヤンス」は各13議席、長年にわたりラトヴィア政治の中心的地位を占めて来た「新統一」は議会で最小の政党となり8議席、ロシア系住民を代表する「協調センター」は23議席となった。

その後「新保守党」及びKPVLVの首相候補が指名され組閣工作を行ったが、前者は国庫の歳入は公約の諸施策を賄えないとの批判、後者は首相候補の信頼性等が問題となり、各党間の合意が成立せず、組閣工作は頓挫した。総選挙より3か月経っても政権が誕生しないと言う、独立回復後最悪の政治的混迷が続く中、各党の中間的立場にあった最小政党「新統一」のK.カリンシュ氏が妥協候補として急浮上し、各党が同候補を支持する旨明らかにした結果近日中に同氏を首班とする上記5党の保守連立政権が誕生する見通しとなった。「緑と農民連合」および「協調センター」が野党となる。

カリンシュ氏は新政権の主要課題として、次の9項目を挙げている。

金融分野の整理、正当な法の支配の確立、汚職に対する闘い、灰色経済との闘い、教育制度改革の継続、OIK(電力強制購入)制度の廃止、福祉行政改革の継続、地方行政改革および人口問題。


2. 経済情勢と今後の見通し
2018年ラトヴィア経済は強い成長力を見せた。GDPは4.2パーセント成長する見通しであり(2017年は4.6パーセント、2019年見通しは3.0パーセント)、消費者物価は2.5パーセント増加(2017年は2.9パーセント、2019年見通しは2.5パーセント)失業率は7.7パーセント(2017年は8.7パーセント、2019年見通しは7.4パーセント)輸出は5.0パーセント(2017年は6.2パーセント、2019年見通しは4.1パーセント)、輸入は5.7パーセント(2017年は8.9パーセント、2019年は5.5パーセント)それぞれ増加する見通しである。経常収支は若干の黒字を見込んでいる。

右詳細は下記財務省関係ページ乞う参照。 http://www.fm.gov.lv/files/tausaimnieciba/Macroboard_October.pdf


3. 熱い夏
2018年はラトヴィアにおいても記録的な暑さの夏であった。ラトヴィアにおいては、一日24時間の平均気温が15度を超えた日を夏日としているところ、2018年は5月7日に夏日を記録し、8月14日に100日になった。2002年には107日間であったが、本年は9月以降も夏日が続いており、既に記録を更新した。気象庁はまたラトヴィアにおいては近年四季を通し気温が上昇している旨発表している。


4. 建国百周年祭事業
(1)要人来訪等
9月13日、14日の両日EU各国の行政権を持たない大統領の集まりであるARRAIOLOS GROUPの大統領13名が来訪し、欧州の将来等につき協議、懇談した。
9月月24日フランシスコ・ローマ法王が来訪し、大統領官邸において大統領を始め要人と会見、自由の記念碑に献花、リーガ聖堂においてキリスト教各宗派合同ミサに隣席、ラトヴィアにおけるカトリック教の聖地であるアグロナ教会においてミサを行った。

(ハ)10月9日英国エドワード王子、ソフィア王女がラトヴィアを訪問し、大統領と会見、自由の記念碑に献花、国立図書館等の文化施設を訪問し、関係者と懇談した。

(二)9月23日ラトヴィア日本大使館が主催し、わが国「輪League」による和太鼓と三味線の公演を行った。

(ホ)12月7日、8日の両日でデンマークのフレドリック皇太子、メアリー皇女がラトヴィアを訪問し、自由の記念碑に献花、国立図書館に図書を寄贈し、文化施設を訪問し関係者と交流した。

(2)11月11日国軍記念日には例年どおり軍隊の行進、兵器のパレードが行われたが参加兵員数、兵器の質、量は過去最大であった。

(3)丁度100年になる11月18日の独立記念日には各教派合同ミサ、100年前に独立宣言をおこなった議会における祝賀会、自由の記念碑前での大統領挨拶等等全国で100以上の各種行事が行われた。18日の祝賀行事にはエストニア、アイスランド大統領が参加し、リトアニア大統領のテレビ挨拶もあった。夜にダウガヴァ河岸で行われた祭典には10万人の観衆が集まり、ラトヴィア史上最大と言う20分に及ぶ花火の競演を楽しんだ。


5. 日本ラトヴィア・ビジネスフォーラムの開催

9月3日JETROとの共催により標記ビジネスフォーラムが開催され、日本および欧州各国駐在のわが国企業関係者35名が来訪し、セミナーを実施するとともにラトヴィア政府・企業関係者と交流した。セミナーの最後にヴェンチャー企業8社代表によるプレゼンテーションが行われた。各社5分間の持ち時間で自社を紹介したものであるが、これら企業名、事業分野次の通り。

APPLY 社:AIソフトウェアの構築・販売 www.applyit.lv

MASS PORTAL社:3D印刷 https://massportal.com/

TEST DEV LAB社:ソフトウェアの検査・構築 www.testdevlab.com

Anatomynext社:解剖学的人体構造の模型・デジタル情報化 www.anatomynext.com

X-INFOTECH社:電子カードの作成 www.x-infotech.com

AERPMES社:ドローンを活用した風力タービンの掃除・ディアイスィング www.aerones.com

CHILI社:携帯電話用アプリの作成 http://chi.lv

ZABBIX社:IT装置の監視・保全 www.zabbix.com

OROCON社:建築・建設事業のIT管理  https://orocon.me

OPPbus.com社:電気ミニバス http://emobility.lv


6. 我が国木材専門家の来訪
10月1日-9日の期間、一般社団法人全国木材検査・研究協会専門家が来訪し、農業省、森林庁、森林公団、企業関係者を訪問、協議した。ラトヴィアは日本に相当量の製材製品を輸出しているが、ラトヴィアの法制、これら製品がラトヴィアの法規通りに製造されていることを調査、確認するとともに、これら関係方面との連絡体制を確立した。


7. 各国企業の進出
(1) Cognizant社
米国の世界的IT企業Cognizant社が事業所を開設した。300名を雇用する予定。同社は世界的に26万人を雇用し、急速に成長している大企業である。同社は、デジタル化を中心に企業活動の最適化につき助言、支援、ノウハウ、ハードウェア、ソフトウェアを提供している。 https://www.cognizant.com/

(2) BGI研究センター
中国の生命科学(ライフサイエンス)研究所BGI(Beijing Genome Institute)がリーガ空港近くに研究・開発センターを建設する。同センターの建設には2百50万ユーロを要する見込みであり、100名の人員を雇用する予定。http://www.genomics.cn/en/navigation/show_navigation?nid=290

(3) Baltic Bioethanol社
穀物の茎からバイオ燃料を製造するエストニア企業Baltic Bioethanol社はリーガ南方にあるbauskaに工場を建設し、2020年に操業を開始する。投資額150百万ユーロ、当面50名の職員を雇用する予定。 https://bbe.bio/

(4) FACTSET社
米国の有力IT金融情報会社FACTSET社はリーガに作業センターを置いているが、その後順調に事業を拡大し、2018年末現在100名以上の職員を置くまでになった。同社は世界中に9200名の人員を擁し、欧州ではパリ近郊のセンターとリーガに作業センターがあり、欧州各国の情報にアクセスし、スプレッドシートを作成し、世界的顧客89000社に提供、販売している。邦人職員も3名おり(近く1名増員予定)日本の情報も収集、日本企業に対しても販売している。https://www.factset.com/

8.2018年「輸出・イノヴェーション賞」

12月13日、2018年輸出・イノヴェーション賞が次の各社に授与された。

2018年輸出大賞             

AS Air Baltic Corporation社                                    航空輸送

https://www.airbaltic.com/en-LV/index

 

輸出競争力賞(大・中規模企業)

一等賞:     ACCENTURE ラトヴィア支社       ITサービス

https://www.accenture.com/gb-en/new-applied-now

二等賞:     SKONTO PLAN社                                外壁工事

http://www.skontoplan.lv/en/

三等賞:     KARAVELA社:                                  魚缶詰・燻製

http://kaija.lv/en/

 

輸出競争力賞(小規模企業)

一等賞:     SONARWORKS社:                          音響プログラム

https://www.sonarworks.com/

二等賞:     EAZYBI社:                                        データ解析・視覚化、改善プログラム

https://eazybi.com/

三等賞:     SPORT REVOLUTION社:               フィットネスバイク

https://www.hockeyrevolution.eu/

 

輸入代替品賞

一等賞:LAT FOOD社                                             野菜・果実ピュレー     

http://www.latekofood.lv/en

二等賞:LATGALES DARZENU LOGISTIKA社    トマトジュース

http://www.latgalesdarzeni.lv/

三等賞:FELICI社                                                    シリアル

http://muesligraci.com/en

 

イノヴェーション賞

一等賞:GAMECHANGER AUDIO社                  ピアノ式シンセサイザー

https://www.gamechangeraudio.com/

二等賞:AERONES社                                              風車清掃用ドローン

https://www.aerones.com/eng/wind_turbine_maintenance_drone/

三等賞:ELMI社                                                      製薬用機器

http://www.elmi-tech.com/

 

工業デザイン賞

一等賞:RIPO FABRIKA社                                     アルミ製柵

https://www.ripo.lv/en/

二等賞:TECHNICAL TEXTILES社                        強化キャンバス地

https://www.facebook.com/technicaltextileslatvia/

三等賞:CHOCOLETTE CONFECTIONARY 社 低カロリーのチョコレート      

https://www.cv.lv/job-ads/chocolette-confectionary-sia

 

上記の諸情報に関するご質問は長塚に、ラトヴィアへの投資、貿易関連のご質問、ご依頼はアリナ嬢にお願い致します。アリナ嬢は日本語が堪能です。

(1)郵便番号150-0047
東京都渋谷区神山町37番11号プリマヴェーラ神山A号室
駐日ラトビア共和国大使館
ラトヴィア投資開発公社日本代表
アリナ・アシェチェプコワ(Alina Ascepkova)
電話:03-3467-6888
ファックス:03-3467-6897
Eメール: jp@liaa.gov.lv
Alina.ascepkova@liaa.gov.lv
携帯電話:     9080―0012―13

(2)ラトヴィア投資開発公社(Investment and Development Agency of Latvia)
Perses Street 2, Riga LV-1442, Latvia
日本コーディネーター長塚 徹(Toru Nagatsuka)
電話:                                371―6703ー9494
ファックス:                371-6703-9401
携帯電話: 371-2631―7188
Eメール:     toru.nagatsuka@liaa.gov.lv
ホームページ:           www.liaa.gov.lv